フェルミオンの世代数についての考察
TRISTANでの実験によるとν計数は3.9以下で、フェルミオンの世代数は「3」という結果になった。
(参照)フェルミオンの世代数が3であることの証明
フェルミオンの世代数が「4」であるための可能性を考察する。
[1] Zボソンを介したレプトンの対生成では、
同世代間で振動(”Wボソン”を交換する変化)が起きていると考える。
この振動(レプトン対振動)により、
”ニュートリノ対”が生成してもその一部は”荷電レプトン対”に壊れ、
”荷電レプトン対”が生成してもその一部は”ニュートリノ対”に壊れる。
この、変化して他方に崩壊する割合を、50%(1/2)と仮定する。
[2] b(ボトムクォーク)と同等の質量を持つと考えられる(第4世代荷電レプトン)は、
b(ボトムクォーク)により生成(対生成)が抑止されていると考える。
(参照)新粒子 Yb
[1]、[2]を考慮すると、Zボソンを介したν(第4世代ニュートリノ)の生成量は50%減少することになる。
この場合、ν計数の測定値が3.5以上であれば、フェルミオンの世代数が「4」である可能性が出てくる。
(*)1(第4世代クォーク)の質量は、Zボソンのほぼ1/2であると考える。
1の対生成の形跡(複数のレプトン、複数のハドロン、あるいはそれら混在に崩壊)は、
加速器実験で観測されているのではないか。
トップクォークについて (参照)質量起源の解明をめざして
b(ボトムクォーク)と同世代の第3世代クォーク(t)は、Wボソンとほぼ同等の質量を持つため、
対生成が抑制されていると考える。
テバトロンの実験で確認されたクォーク(質量約175GeV/c^2)は、2(第4世代クォーク)であると
考える。
テバトロンでは、この崩壊反応を検出したのではないか。
(参照)第4世代クォーク/レプトンについての考察
Zボソンの生成における反応断面積の比率(理論値)
LEPにおけるν計数実験(Zボソンの生成/崩壊)での測定値の比率は、標準理論(3世代モデル)から導かれる数値とよく整合している。
しかし、上記の理論値の比較から、”ν(第4世代ニュートリノ)のレプトン対振動”と”(第4世代荷電レプトン)の対生成の抑止”、および”1(第4世代クォーク)の対生成”を仮定すれば、フェルミオン(クォーク/レプトン)が4世代であっても、LEPでの測定値と矛盾しない。
平成21年 2月14日作成
平成21年 2月18日公開
原 幸
www.tawaraya-saketen.co.jp